Thursday, 20 December 2012

11/29 東京下町の猫になったボク



「日本では珍しい種類だね」
「下町にはいないネコだね」
と、訪問客が口々に言う。日本ではボクは珍猫らしい。

「あっ、マミー、庭にデカイ猫が来たヨ」
「見かけない猫ねえ。どこの家の猫かしら」
と、素っ気ない。ああ、ボクは家から出られない。ここからアイツを追っ払う手だてはないものか? あれっ、裏手にまわったぞ、どうしたらいいんだ。二階に行けば、裏が見えるかもしれない。ヨシ、階段をひとっ飛びだ。

ああ、お次はあの図々しいノラだ。
「新参者は問答無用! 俺のテリトリーだ!」
と、言わんばかりにドンドン奥まで入ってくる。勘違いも甚だしい。ボクの庭に無断侵入するなんて。
「待て! 今階段を駆け降りていくゾ! ギャーオギャーオ…」

下町じゃ、のんびり昼寝なんかしていられない。作戦をねらねば。いつか戦うゾ! ボクだって、東京下町の強い猫になったのだから。

Wednesday, 19 December 2012

11/26 ボクのスクラッチポールが届いた日




今日は本当に嬉しかった。
二ヶ月前に船便に載せた、ボクのスクラッチポール(爪研ぎ)が届いたのだ。
他のたくさんの荷物の中にノッポのキリン発見!ああ、何となつかしい!
キリンは船旅の疲れも見せず、相変わらずトボケた顔でボクを見ている。

指先のムズムズがこれでやっと解消されるゾ。
う〜ん、気持ちいい!

Tuesday, 18 December 2012

11/24 人ゾロゾロ




毎日毎日、我が家に人がやってくる。ボクを見ては「人なつこいネコですね」「きれいなネコですね」などと言われて、まんざら悪い気はしないのだが。

今日も窓辺で昼寝をしていたら、大勢の人がゾロゾロやってきた。通りがかりに覗いていく感じでもないし…。今日はオープンハウスとやらで、この家を見にきたらしい。


異常事態発生! こんなにたくさんの日本人を見たのは生まれて初めてだ。もううるさくてたまらない。防音、防寒、且つ雲隠れできる隠れ家的な所といえば? 二階のマミーのベッドの中しかないだろう。

ああ、ピースフル! しめしめと安堵したのも束の間、子供がドタドタ二階に上がってきて、突然掛け布団を捲り返した。「あっ、ネコだ! みんな、ここにネコがいるよ」と、ボクを玩具扱いする。だから子供は嫌なのだ。どこの国でも、ちびっ子は皆同じだ。


絶対に見つからないと思ったのに、どうして? どうやらマミーが暴露したようだ。

Monday, 17 December 2012

11/23 はじめての散歩




お出かけ用の新しいバスケットが玄関先に置いてある。どうやら、もうすぐダディとマミーに連れられて、外出できるようだ。中に入って待っていよう。

あれは2、3日前だったか…
「ピノ、このバスケット見て!「ファミーユ」というペットフードショップで見つけたのよ」
と満足げに、ボクに見せた。ショルダーバッグにもなるし、イギリスっぽい柄がとても気に入ったようだ。ボクも、なかなか素敵だなと思った。

Wow! いよいよだ。ダディの肩にかけられた。だがそのうち…ダディの乱暴な歩行にともない、お尻のところでドンドンガンガン揺れ出した。もう少し横にずらしてくれたらいいのになあ、ボクの気持ちも知らないで。
「ピピ!」とマミーがボクの気をひき、パチパチ写真を撮っている。まったく暢気なものだ。成田空港事変(ダディはボクの命の恩人)以来、ボクはすっかり、お父さんっ子になってしまった。揺れはひどいが、まあ、はじめての散歩はなかなか気持ちがいいもんだ。

散歩コースは立石の商店街を通って、立石駅方面に向かっている。歩道が狭くて、何だかごちゃごちゃしているなあ。でもこれが下町の良さなのかもしれないな。そのうち馴染んでくるだろう…。「おっと危ない、また自転車だ。ニャン!」

さて、目的地は? ガーン! 立石動物病院だった。

Sunday, 16 December 2012

11/19 はじめてのニッポン!




昨夕、ガランとした新しい家に辿り着いた。まず、マミーにトイレとご飯のボールのところに案内され、それを確認した。それから、とにかくすばやく隠れる所を探し、身の安全を確保した。ずっとずっと、ただ身を隠していたかった。

昨晩は何もなかったリビングが、今朝は太陽でいっぱいだ。すばらしい!
これが日本なのか、はじめてのニッポン! 毎日ポカポカ、のんびりうたた寝できると思ったのだが……。

Saturday, 15 December 2012

11/18 成田到着



窓辺から何度も見たことはあるけれど、飛行機という名の超巨大鳥に飲み込まれ、ゴーゴーと鳴り続く、薄気味悪いお腹の中に閉じ込められてしまった。どのくらいの時間そこにいたのだろうか、独ぼっちで、空腹も感じないほどの不安と恐怖に耐えながら。まあ、大半は眠っていたような気もするけれど……。

とにかく最後は、凄まじい騒音に身体が吸い込まれていくようで,どうにもこうにもならなかった。しばらくすると、明かりが差し込み,誰かがボクのバスケットをひょいと持ち上げて歩き出した。ここはどこなのだろう? 次はどこに連れて行かれるのだろう? と、オドオドビクビクしていたら……

「あっ、ダディだ! オー、助かった!」
ダディがボクを助けにきてくれたのだ。こんな嬉しいことがあるだろうか。
「ダディ、ボクだよ。ピノだよ。ニャーオ…」
と、出来る限りの声量で鳴いたつもりだったが、声にはならなかった。こうしてボクは,ロンドンから成田空港に到着したのでした。

マミーの待つ検疫課に行き、そこでマイクロチップの読み取り。ボクの顔を見て、マミーはやっと一安心したようで、ボクもほっとした。
そして、晴れて親子三人(?)到着ロビーへと進んでいった。



Pinot's diary 再開




みなさん、お久しぶりです。お元気ですか。
いよいよ Pinot's Diary Part 2 再開です。約束通り、本日再開することができて、ボクは本当に嬉しいです。

 「ボクの気持ちも知らないでーちびまるピノの写真日記 in London 」
まず最初に、ロンドン在住中の"Pinot's Diary"が本になりましたのでお知らせします。これはブログを再構成、加筆、編集した完全オリジナル版です。新進気鋭のグラフィックデザイナー・佐藤薫さんの素敵な楽しいデザインです。

今回は、Part 2 東京下町編を明日から書き始めたいと思っていますが、海外引越で多忙だったため、日本に着いてから今日までのエピソードは、しばらくの間は、思い出しながらまとめて書いていきたいと思います。楽しみにしていてくださいね。ではみなさん、また宜しくお願いします。
Pinot’s Diary in Shitamachi Tokyo はじまり はじまり!

追伸:
マミー(大村じゅん)が長年に渡るイギリス生活のエピソード「ロンドンの空の下で」(エッセイ集)を発行しました。「ボクの気持ちも知らないで」もあわせて、それぞれ限定販売(¥1,500)いたしますので、ご希望の方は下記宛、是非メールをお願いします。

juneomura@gmail.com
june.pinot@gmail.com