Saturday 13 April 2013

はじめての歯磨き



「クックッ苦し〜 何すんの!? 絶対に口なんか開けるもんか! やめて〜」
今日のはじめてのsomething” は、もうじきだろうと恐れていたはじめての歯みがきです。

今日、ボクは「フィンガーブラシ」とやらで、生まれて初めての歯磨きをした。ロンドンにいるときに、東京には布製の指サックをはめて歯磨きができる、「フィンガーブラシ」という優れものがあると聞いていたダディは、東京に引っ越したら、是が非でも手に入れよう、いや、指に入れようと、目論んでいたのだ。とうとう、先日マミーがいつものペットフードショップで見つけてきて、今日ダディが実行委員長を務めた。


「気持ちいいよ、ピーちゃん!」と、ダディのまやかし言葉。確かに前歯は痛くも痒くもない。逃げも隠れもしないからどうか首をしめないでおくれ、と思いきや、奥歯はかなり苦しく堪え難い。隙さえあれば即逃げるゾ。内側はダディにとって絶対絶指だ。指を入れようものなら、この牙でグサリと噛んでやる。ということで実行委員長の結論は、「フィンガーブラシは外側の歯磨きには適しているが、内側は不可能」。やはり内側は歯ブラシかな? しかし今さら歯ブラシなんぞ使えるか、歯歯歯歯歯!

話せば長くなるのだが、実はボクは幼いころ、全身麻酔で歯垢除去手術を受けたことがある。でも、ダディとマミーは幼い子に全身麻酔はすべきではなかったと後悔し、それ以来、ふたりは歯には神経質になってしまったのだ。幼かったボクにとっては断食がたまらなく辛かった。手術前夜の夕食から当日の夕食まで何も食べさせてもらえなかったのだ。帰宅後は手術の痛みではなく死ぬほどの空腹に耐えきれず、フラフラしながらもカリカリの袋を開けようと、そりゃもう無我夢中で引っ掻き続けた。しかし、いきなり固いものは許されず、その夜は缶詰食をほんのひと摘みもらっただけだった。お腹と背中がくっつきそうだった。もう断食はまっぴらご免だ!

この次、歯磨き実行委員長に歯ブラシ掲げて口内に攻め込まれたらどう対処すべきか? う〜ん、エエイ、その時はその時だ。歯ブラシなんぞ朝飯前、矢でも鉄砲でも持って来い。こちとら下町っ子だい!

「実行委員長は土佐のいごっそうなのよ。忘れたのピピ!?」


No comments:

Post a Comment