Sunday 30 June 2013

茅の輪くぐり




ちょっとそこの神社まで行ってくる、と言ってマミーが出て行った。
この前お祭りがあって、外出禁止のボクの窓辺までお囃子が聞こえてきたのだが、今日は静かだが今度は一体何事だろう。日本にはいろいろな神事があるようだ。

しばらくすると、「茅の輪くぐりをしてきたのよ」と、さわやかな面持ちで戻ってきた。ボクがきょとんとしていると、マミー曰く、「茅の輪(ちのわ)くぐり」とは、茅草で作られた直径3メートルの大きな輪を、左、右、左、と3回くぐってまわると、この半年間の罪けがれ、疫病がはらわれ、心身が清らかになるという昔から伝わるお祈りだそうだ。

しかし、お祈りなので、ただ回ればいいのではなく、何やら難しい古歌を唱えながらくぐるようで、もしもボクが実行できるとしても、ただ1回ピョンとまたいで、ニャンと唱え、左でも右でも好きな方に一回まわっておしまい、ってことになるのだろうなと思った。その古歌とは、

水無月の夏越しの祓(なごしのはらえ)する人は千歳の命延ぶといふなり

前半は「夏越の祓」六月三十日執行だが、後半の半年間の罪けがれはどうなるのだろうかと思ったら、年末にも茅の輪をくぐる「年越の祓」があるらしい。やれやれ。

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