Sunday 10 March 2013

カレンダーの中の二人のボク




もう三月だというのに、マミーは今頃になって今年のカレンダーを飾ろうとしている。どんなカレンダーなのかちょっと覗いてみると…、あれっ、ボクに似ているなあ、ボクだ! でも… いつ、どうして、どうやって、ボクがカレンダーの中に入ってしまったのだろうか、不思議でならない。

お気に入りのいつものペットフードショップ「ファミーユ」さんがサービスで作ってくれたそうだ。しかし最初、店長さんは、本まで発行したボクだから、小さなフォトカレンダーの一枚なんぞは要らないだろうと思ったようだ。でもまあ、一応マミーに聞いてみたところ、「お願いします」と言ったものだから、店長さんはちょっと驚いていた、とマミーは嬉しそうに話す。

その後日、ダディの撮った写真をマミーがショップに持参して、本日出来上がりとなった。 すばらしい! 一番喜んでいるのは無論マミーである。このボクは、まだ不思議の糸がもう一本からんでほどけない。それは、カレンダーの中にボクが二人いるのだ。本物のボクとイルージョンのボク。あそこには鏡もガラスもなかったはず。これは一体どういうことなの!?


「さあ、どこに飾ろうかしら。もう三月ねえ…」と言いながら、マミーは気まぐれな春風のようにどこかに姿をくらました。ダディに聞いてみようと思う、魔法に目をくらまされたボクである。

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