「アルフィーのパパとママ、お久しぶりです。また会えて嬉しいです。ようこそ我が家に。アルフィーはどこですか。今日は一緒じゃないんですか!?」
「ごめん、アルフィーはロンドンで留守番なんだ」
「そうですか。ニャン……」
そういえば、ふたりが出かけるときは、アルフィーはいつもボクの家に連れて来られていたなあ。でも、我が家はもう東京に引っ越してきてしまったから、彼は今はどこの家にあずけられているのだろうか、ちょっと心配になってきた。体は大きいが、パパとママが恋しくて、いつも夜鳴きしていたからなあ。
「一緒に遊ぼうよ。アルフィー、こっちこっち! う〜ん、とっても気持ちいいよ。君の毛繕いはピカ一だね。ボクもしてあげる…」
嗅覚にしみ込んでいた、竹馬の友との思い出が、やけに懐かしい春の昼下がりである。
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