「ついで」という題に惹かれて、読んでみたくなったようだ。それは、食べるのがとても遅い妹をお母さんがひどく叱り、なんにも悪いことをしていないお兄ちゃんにもひびいて、「こらあ」と、ついでにおこられてしまう、という、小学一年生の男の子が書いた短い作文で、詩の形体になっているという。
マミーは、時々、自分勝手なダディに腹を立て、怒る。そして、ボクにも伝染して、「ピノ、何回言ったら分かるの!!」と、ついでに怒る。ボクはとんだとばっちりを受けるのだ。そんな日常風景をマミーはオーバーラップさせたのだろう。
人は自分の好みと価値観によって、ものを選んだり判断したりする。それゆえ、他の人に備わった個性を認められず、自己を主張し、相手を否定してしまうのだ。猫だって同じだと思う。だからケンカが起きるのだ。
お彼岸にこの純真な男の子の「ついで」を読んで、マミーは何やらもぐもぐと言っている。
「人にはそれぞれ違った個性があるのだから、自分の価値観に捉われないで、他の人の価値観も受け入れて認め合い、お互いに相手の身になることが大切なのよねえ……」
と、眠りに落ちてゆくボクを、ついでに優しく撫でながら……。
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